第1話 はじまりのオームタウン

スプリング族の少年・スプルが、アンペア川のそばで「電気の流れ」と初めて向き合う、物語の序章。

舞台:オームタウンのはずれ/主人公:スプル、カーボ
キーワード:電流の流れ、抵抗の役割、ショートの危険
第1話 キービジュアル
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第1話1コマ目 イメージ
ここは、電気が光の川のように流れる世界── アンペア川 のほとりにある町「オームタウン」。
スプリング族のこども、スプル は、今日も川べりでピョンピョンはねている。
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第1話2コマ目 イメージ
「わぁ…きょうのアンペア川、いつもよりキラキラしてる!」
スプルは目をこらす。川の流れは、いつもより速く、強く見える。
電流が増えている サインだ。
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第1話3コマ目 イメージ
そこへ歩いてきたのは、しま模様の体をした 炭素抵抗族のカーボ
「スプル、その流れ、ちょっと速すぎない? ショートしちゃうかも。」
落ち着いた声で、でも少しだけ不安そうに言う。
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第1話4コマ目 イメージ
「だいじょうぶだよ、カーボ。ちょっとぐらい強く流れたって──」
そう言いかけたその時、アンペア川の上流から、バチッ! とまぶしい光が走る。
「うわっ!」スプルは思わず身をすくめた。
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第1話5コマ目 イメージ
「見た? あれが ショート事故 になりかけてるところ。」
カーボはしま模様の一部を指さす。「電気が一気に流れちゃうと、みんながケガするんだ。」
スプルは自分のコイルの体を、ぎゅっと丸めた。
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第1話6コマ目 イメージ
「でもさ、抵抗族 の仕事って、電気をとめること?」
スプルは首をかしげる。「好きなように流れさせたほうが、気持ちよさそうなのに。」
カーボは少し笑って、首を横に振る。
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第1話7コマ目 イメージ
「ぼくらは、とめるんじゃなくて、ちょうどよくする んだよ。」
「強すぎるところでは、少しだけゆっくりにしてあげる。」
「足りないところには、別の流れを作って分け合う。」
カーボのしま模様が、やさしく光る。
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第1話8コマ目 イメージ
「それが、『電気を気持ちよく・ムダなく・安全に流す』 ってこと。」
カーボの言葉に、スプルはハッとする。
「じゃあ、ぼくたちがいないと、アンペア川はメチャクチャになっちゃうの?」
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第1話9コマ目 イメージ
「ちょっと、大げさかもしれないけどね。」カーボは笑う。
「でも、誰かがちゃんと抵抗しないと、世界はすぐにバランスを崩しちゃう。」
スプルは、自分のコイルを少し伸ばしてみる。
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第1話10コマ目 イメージ
「ぼく、もっとちゃんと 抵抗 してみたい。」
「アンペア川の流れを、気持ちよくする方法、知りたい!」
その目は、さっきまでとは違う光でキラリと輝いていた。
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第1話11コマ目 イメージ
「だったら、まずは メタルフィ のところに行ってみようか。」
カーボが提案する。「あの工房なら、いろんな流れを試せるはず。」
スプルのコイルは、ワクワクでさらに伸びた。
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第1話12コマ目 イメージ
こうしてスプルとカーボは、オームタウンの中心にある メタルフィ工房 を目指すことに。
まだ知らない「直列」と「並列」の世界が、ふたりを待っている──。

つづく(第2話「カーボのしま模様」へ)